奈良県妊婦死亡事件について

 今朝の読売新聞の編集手帳(ネット版にリンク)を読んであきれる。『重態になったのがあなたの妻であり、お腹にいるのがわが子であっても転送の要請に「満床です」と電話を切ることができましたか?』って、時間や設備や専門医の問題(と過度に完璧を求める社会性の問題)で受け入れできなかったから断ったのでしょ。それは高度医療のシステムや社会の問題であって医療従事者個々の倫理倫理観*1の問題じゃ無いやん。「大名を胴切りにする子安婆」と言う例を出しているのならシステムの問題という事に気が付けよ。

 遺族や被害者*2は疑問点や納得できない点があれば説明を求めたり必要ならば裁判等で争う権利はある。って言うか納得出来ない部分があればガンガンやるべきだ、遠慮する必要は無い。

 でも、マスコミがそれに乗っかって感情の部分だけ取り上げても意味無いでしょ。わざわざコラムに書くのなら如何すればこの事故を防げたのかを考察するか、若しくは事故の問題点を整理し読者に問うぐらいの事をしないと単に煽っているだけで何の解決にもならないやん。

 もっと、しっかりしてくれ、新聞屋。

*1:2006/10/21修正 使命感と言い換えても良い

*2:今回の場合被害を受けた者と言って良いかはともかく